三菱電機の関わり
三菱電機は、住宅用メーカーとして実績が高い4大メーカーの一つです。堅実な印象のメーカーと言えます。
海外に生産拠点を移しているメーカーが多い中、国内生産を続けているメーカーの一つです。それほど高効率の製品ではないものの、『生涯発電力』を掲げて耐久性を強調しています。システム構成の中で、パネルの次に重要なパワーコンディショナーで、効率・実績ともに高いことが選ばれる理由になることが多いようです。
日本を代表する再生可能エネルギー開発会社「ユーラスエナジー」の大型プロジェクトにも、三菱のモジュールが採用されています。
三菱のシステムの特徴・強み
"DIAMOND SOLAR"三菱電機の太陽光発電システムのコンセプトは『生涯発電量』です。耐久性に優れたモノ作りは、「見かけ性能の良さ(公称変換効率の高さ)だけでなく、長い目で見て良いモノが買いたい」本物志向の方が多い日本市場でこそ、認められて欲しいメーカーの一つです。
①「マルチルーフシリーズ」は100%国産パネル
台形・ハーフサイズ・スリムと多様なサイズを取り揃えた三菱の太陽光パネルは、効率よく配置してより大きいシステム量の設置が可能です。従来の太陽電池モジュールのサイズ展開から比較し、デッドスペースの活用で従来製品と比べて30%多い容量を設置できると言います。「マルチルーフシリーズ」同様に複雑な形状の屋根にフィットする形状のラインナップをそろえたメーカーもありますが、三菱電機のマルチルーフシリーズはラインナップが一番豊富です。
さらにラインナップの分かりやすさも同メーカーの良さの一つと言えます。同じメーカーの住宅用でも、設置環境や価格帯別に「シリーズ」を多種多様取り揃えているメーカーもあります。これらは細分化したニーズに応えられる反面、パネル選びを複雑にしているきらいがあります。
三菱電機は「マルチルーフシリーズ」の一シリーズ展開で「価格を取るか、効率を取るか」という選択をしたくない、いいものを妥当な価格で、という方にはピッタリと言えそうです。
その他のオプションとして、見た目重視の方と、積雪の多い地域の方向けモデルが2種類あります。
②高い耐久性と偽り無い公称出力が『生涯発電力』を支える
三菱電機が掲げる『生涯発電力』は、システムが稼働できる20年30年という期間全体を通した累積の発電量をより多くするというコンセプトです。
ソーラーパネルの性能を一定の基準で比較するための定格容量(公称最大出力)という値は、JIS規格では10%程度の誤差(90%以上なら出荷可という規定)が許されています。ここで三菱電機がお客様に対しての約束事として掲げるのが「工場出荷検査時に公称最大出力値を上回る出力を確保します」という「プラストレランス基準」による品質管理です。
もう一つ『生涯発電力』を支えるのが、そのパネル構造。パネルの太い電極(バスバー)の本数を減らすと1枚のセルが発電面積が増えて効率アップにつながります。シリコン系パネルのセルは2or3本のものが多いですが、三菱電機は4本バスバー電極を採用してます。効率やコストが少々犠牲になりますが、配線ストレスが軽減されて故障の可能性を低め長期間安定した発電量確保につながります。
他にも、3層構造バックフィルムの採用とフレームやねじに耐蝕性メッキを施したことにより、候性・耐湿性・密封性を高め、塩害地域(直接海水がかかる重度塩害地域を除く)でも、そのまま利用できるほどの耐久性を確保しています。
積雪対応モデルは、裏面に特許も出願している緩衝設計の「プロテクションバー」を採用し、積雪荷重4,800Pa、垂直積雪量は2.0mまで対応可能です。
③最高効率のパワーコンディショナ―
パネルの性能に目が行きがちな太陽光発電システムですが、太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換するパワーコンディショナーの性能の良さも大切です。三菱の太陽光発電は業界最高の97.5%の変換効率を誇るパワコンが長期の発電を支えます。
太陽電池モジュールの仕様・性能
①2014年モデルのソーラーパネル
フルブラックモジュールを除いて各形状で出力(効率)が2%程度上がっています。
効率が一番高い「PV-MA2250K-1」は、一面設置の場合の見積りなどでの採用も多くなると考えられ、今後三菱の価格相場のバロメータになると考えられます。
モデュール 型番 出力 効率
標準M PV-MA2250K-1 225W 15.8%
横長M PV-MA1780KW-1 178W 15.4%
積雪対応M PV-MA2250KS-1 225W 15.8%
小型M PV-MA0890KV-1 89W 15.1%
正方形M PV-MA1100KH-1 110W 15.2%
コーナーM PV-MA1100KL-1 110W 13.2%
コーナーM PV-MA1100KR-1 110W 13.2%
②2013年モデルのソーラーパネル
モデュール 型番 出力 効率
横長M PV-MA1740KW-1 174W 15.0%
フルブラックM PV-MA2100KK-1 210W 14.8%
標準M(廉価版) PV-MA2120K-1 212W 14.9%
標準M PV-MA2200K-1 220W 15.5%
積雪対応M PV-MA2200KS-1 220W 15.5%
小型M PV-MA0870KV-1 87W 14.8%
正方形M PV-MA1050KH-1 105W 14.5%
コーナーM PV-MA1050KL-1 105W 12.6%
コーナーM PV-MA1050KR-1 105W 12.6%
正方形M PV-MA1080KH-1 108W 14.9%
コーナーM PV-MA1080KL-1 108W 12.9%
コーナーM PV-MA1080KR-1 108W 12.9%
太陽電池モジュールの価格推移
三菱電機は、2012年度中に大きく価格が下がり、それ以降は徐々に下がっています。 三菱電機のソーラーパネルのラインナップ自体はシンプルですが、施工販売店によって取扱いパネルの発売年が様々の状態です。新しいパネルの方が効率が若干良いですが、小売価格における単価は同じに設定されています。施工販売店によっては旧モデルを安売りする事も考えられます。